【読後感】霧島、部活やめるってよ
作者と同い年である自分が「霧島、部活やめるってよ」を読んで感じたことを書いて行く。
まずこの作品は、進学校の高校を舞台に霧島という人が部活をやめるという事実が周りの人に同影響していくかをいろんな人物に分けて描写している。
クラスの下でも上でもないところでプラプラしていたから正直どちらの階層の人のことも分かるようで分からない。
しかし、小説の中のあるあるネタとしてはさすが同年齢の作者だけあって、全てがうなずけるものだった。
アジカン、ラッドウィンプス、チャットモンチーの曲も全部分かったし、ヘアワックスのナカノの4とか、細かいなと思った。
一番共感したのは、クラスの上の人間が着る体操服はなぜか長袖に半ズボンでなければならないっていうところで、ああ高校の時とかなんでみんな長袖に半ズボンなんだろうって思ってたなあと、僕もまねして長袖半ズボンしてたなあとか思い出した。
昔の小説とかも音楽とか映画とかその当時のネタがたまに入っていたりして、その都度僕は分からないけど、その時代を生きてきた人は今回の僕の共感と同じ共感をしているんだなと思った。やっぱりあるあるネタがあると情景が浮かびやすい。自分の言っていた高校のそのまんまを想像して読めました。
全体の構成としては、霧島と各人のつながりって言うのはそんなに意識していないのかなと思った。それよりはクラスや部活なんかの緩やかなつながりの中でみんな生きていいて、それぞれの抱える問題っていうのに焦点を当てているという印象。
全体的に共感できる内容だっただけに、ミカと精神障害を負ってしまったお母さんの話だけはすっと入ってこなかった。あれだけは小説の世界な気がしながら読んでしまった感じ。
しかし、映画見てみたいと思った。明日行こうかな。