【読後感】東京ボイジャーレコード

マンガだった。

東京ボイジャーレコード (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

東京ボイジャーレコード (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

あらすじ。
冴えない高校生が一緒のクラスのハーフの男の子の経営しているという今日には珍しい洋物アンティークショップでアルバイトをする。ハーフの男の子は日本人のクラスメイトの思ったことをちゃんと言わずに、周りに流されたりする態度を嫌っていて、クラスメイトとなじもうとしない。主人公の男の子はその典型的なタイプで、思ったことを小さい時から言えない。だからハーフの子のオープンな性格に嫉妬やあこがれを抱くようになり、、、、
みたいな感じの話。

インドの留学から帰ってきてすぐ先輩に勧められて読んでみての感想を言うとハーフの男の子の意見に賛同するなあ。
このマンガの中では、日本人の接し方と大陸系の人の接し方の対立というのを所々にあげている。
留学先では何でも思ったことを言わないと、相手のしたいようにされてしまう。それでいい時は黙って従っていてもいいのだけれど、そうも行かない時は絶対ある。

例えば、リキシャー(インドの三輪タクシー)に乗る時に、ドライバーはこちらが日本人だと分かると、普通の倍くらいの値段を吹っかけてくる。正直言うとたいしたカネではない。でも払えるか払えないかではなくて、心情の問題で払いたくないのだ。日本人ってだけでなめられてるからね。ということは正規の値段を言う。言わないと負け。
そういうのにも適応しないと行けないのかなと思った。だからドライバーとしょっちゅうけんかしてた。


【以下、ネタバレ注意】
本筋に戻る。このマンガ、ほのぼのとした空気のまま8割ぐらい進んで、残り2割くらいのところで事件発生。同級生がハーフの子があまりにオープンなため、なめられたと思って報復行為に走る。それでハーフの子がキレて暴行。
この事件が結構つめつめに書かれてたので、だいぶ圧縮して書いてあったのかなと勘ぐってしまった。

全体のテーマとして、日本人と大陸系の人のコミュニケーションの違いっていうのと、思春期の鬱々とした悩みをうまく混合させたものだったので、興味深く読ませてもらった。しかし、ハーフの子の妹はちょいちょい癒してくれて和んだ。多分ブラックジャックピノ子的な存在なんだろう。