情報社会学 テレビ編

先の記事の続き

放送について触れる。テレビに関する分析については、ジョンエリス「分割と繰り返し」の単位で分析した。
テレビの特徴は、30秒の広告枠、孤立したニュースの項目、ドラマの短いシーン、シリーズ物の枠(ワンクールとか言われてるやつ)。
またテレビは家族写真の置かれるような一番目立つ場所※1に家具の一つかでもあるように置かれる。これは消費者が必要としておいて要るんじゃない。
テレビは音ベースのメディアである。そのため、何気なくテレビを家庭の中で覗き見をしているように見ることができる。

テレビと映画の違いというのは、音ベースと映像ベースという違いであり、さらに言うと、出演者の見え方が違う。テレビでみるタレントは日常にとけ込んでいて何気ない知人のように感じるが、映画スターの俳優は近寄りがたい存在としてあがめられる。

長年研究者は視聴者が何を思ってテレビを見ているのかということとテレビとの関係を研究するのをさけてきたが、これはもう視聴者個別の問題ではなくなってきているので、研究の価値は高まってきている。

テレビ番組の特徴は、くつろいで自然な語り口でしゃべりかけるようにというのか好まれた。故に司会者は視聴者に語りかけ会話しているかのような相互関係を築く。

リスナーの調査ということをしていくことから、視聴率というのが産まれた。市況を操作する放送という物は視聴者を広告に連れて行くビジネスのなかにある。視聴者の調査というのはきわめてシンプルな物である。電話や路上でのアンケート調査、メーターなどで行う電子的な調査。

しかし、視聴率調査というのも正しいとは限らない、メーターなどの書き込み忘れやテレビがついていたって見ているとは限らないから。
視聴者の協力という点からも疑いがあるが、これは革命を更なる革命をもたらしかねない。
この革命というのは、きちんと顔がこちらを向いているかということが分かる装置を設置するということである。そうすることで、本当の視聴者が見えてくる。これは視聴率調査ではなく、視聴者観察もしくは監視である。


※1カジュアルで親しみやすい場所、これは神棚とか仏壇とかとは異なる場所