父へ
口で伝えるのは下手なのでこうして手紙で伝えようと思いました。
ずっと黙っていましたが、去年の9月ごろに内定をもらっていた会社の内定を辞退しました。
理由は就職活動をしていた理由が自分の働きたいところに内定をもらうというのではなく、両親を納得させるためというものだったからです。
私は今まで中高の定期テストなども親に納得してもらえる順位をとってきたから、何も口出しされずにふだん家にいる時に何をしていようとも生活してこれたと思います。
なので今回の就職活動もとりあえず内定をもらえたら、他のことをしていても何も文句は言われないだろうと思っていました。なので別に自分の将来なりたいものやしたい事を考えずに就職活動をしていました。
内定についての企業からの電話をもらったときにお母さんに報告し、お父さんに知らせた時のような手放しで喜んでいるようにはとても喜ぶことはできませんでした。
なぜなら、本当に就職したくて内定をもらったわけではないからです。
一方で何でIT系以外の業種を見て来なかったのかなどの後悔もしました。
内定を辞退してからは本当に自分探しばかりしていました。積極的にいろんな社会人に話して、これからどうすべきかということについて真剣に相談しました。
社会人と一口に行っても、30歳で大手ではたいらいている方、ベンチャーで新卒で働いている一つ上の先輩、起業されている方、大学院で半分会社で働きながら研究されている方など様々です。
他にも、動機で自分のことを一番理解してくれる親友、後輩。
ある人からは「もったいないことしたね笑」などを言われもしたました。
またある人からは「本当に行きたいところだったら辞退しないもんね」と理解してくださる方もいました。
何かを決断するときには批判もされるということを学びました。
自分自身はこの決断によって内定は失いましたが、自分で考えて決断するという経験をすることができたので今後の人生において貴重なことができたと今はポジティブに受け止めています。
今までは、本当に受身で誘われたことに乗っかるということしかできない性格だったけれど少しずつ改善していきたいです。
最近は今までの自分ってどんなだったんだろうと、よく考えたり友達と話します。
大体3つくらいまでキーワードが絞れてきたのではないかと思ってます。
1つ目は、島根の田舎で自然が近くにある環境で育ったことです。これは自分が大学に入って勉強もろくにせずに活動をしてきたことの原点になっています。
自然に囲まれていると落ち着きます。
登山をしているのもきっとその理由からでしょう。
自然が好きなんだと思います。
将来は自然に囲まれたところでのんびり暮らしたいです。
2つ目は、英語を話してもっと異文化の人との理解を広めたいというものです。
最初のきっかけはやはりニュージーランドの修学旅行でレストランの黒人のウェイターに1人で話しかけて通じたことがうれしかったことです。
この時に話した言葉は今でも覚えているくらいです。
"Would you give me a bottle of water?"
でした。うれしかったから覚えています。
それから英語を頑張ってずっと勉強して留学生の友達もたくさんできました。もっと知りたくて今に至ります。
異文化、多様性について考えていると人の考え方、生き方は本当にいろいろあると感心します。
セクシャルマイノリティや在日の人の話にも興味を持っています。
世の中には「キチガイ」という言葉で片付けられない人もいます。
3つ目は情報です。
お父さんは新聞記者です。私はこのことが結構自慢でお父さんは何でも知っていると持っている時もありました。
そんなお父さんがかっこいいです。
高校の時、受験の時などはパソコンなどにはほとんど触れることなくすごしてきましたが、大学に入ってパソコンを使い始めて、ITの進歩を日々感じながら、便利なこの機械に感動しています。
情報の早さ、量に関しては申し分なく、知りたい情報を知りたいだけ探れるこの機械を心底すごいと思っています。
情報は正確かというのは確かに慎重にならなければなりません。
玉石混交の情報の山から正しい情報を選び取るというのは難しいことです。
しかし、何が正しいのかという判断をしっかりできれば大丈夫なんだと思います。
失敗もするけどいい経験です。
「自然」「英語」「情報」と自分の興味は絞れました。こっからだと思います。
今はこの11月12月に就職活動、卒論をしようと思っていたのですが、やはり留学がしたいです。
留学を一年大学を休学していこうと思っています。
先日、おじいちゃんおばあちゃんの金婚式の時に卒業、就職祝いをもらった事は大変申し訳なく思っています。
またの機会に返したいです。
その時にお母さんが祝辞で言っていた、「お父さんお母さんに恩返しを具体的にできないから遠くでも心配かけないで暮らすことが親孝行なんだと思って生きてきました」という言葉にはとても感動しました。
でも、自分は親に迷惑をかけてしまっています。本当にごめんなさい。
でも、その分具体的に親孝行したいと思っています。
ある人と話していた時にい言葉を聞きました。
「家を建てる時には設計図を描くのに、自分の人生に設計図を書かない人が多い」
これはその通りだと思いました。
これまであまりにも目の前のことにばかりとらわれていて、計画性がなさ過ぎました。
だから今回のように報告が遅れてしまいました。
本当にごめんなさい。
新卒に関しても無駄にしてしまってごめんなさい。
自分で考えてこれからはゆっくり進みたいと思います。