日本語って難しい

夏目漱石は英語の先生だった。

彼は "I LOVE YOU" を訳した。「月がきれいですね」これってすごい文学的。すてきよね。

日本語の婉曲的な表現が伝わるし。

最近Twitterで面白いのが流れてた。

月がきれいですね」の反対表現は「月"は"きれいですね」なんだって。

「は」っていう助詞には限定的な英語で言う"only"みたいな意味を含むから、「月はきれいですね」って言うのは、月しかきれいじゃないねって連想させる。しかし「月がきれいですね」って言うのは、月もあなたもきれいねっていうのを連想させる。

たった一文字でこんなに違うんだね。英語で言うと"is"だよ両方。

英語は契約言語だっていうのを聞いたことがある。契約について必要なことを伝えられればいいから無駄な表現は無駄。合理的だね。

僕は日本人で日本語で人生の大半を送ってきた。だからこんな機微がわかる。また分かることができるのがとてもうれしい。成長してから英語を勉強するようになってどっちも分かるようになって、英語なんて所詮伝わればいいっていう道具にすぎないから、成長してから獲得する言語で良かったなと思ったよ。

でもね、また考え方が変わってきてね。最近はその日本語の機微を大切にする性質を気にしすぎて思ったことを素直に言えなくなってるんじゃないかって怖くなってるんだよ。

外国の女の子の友達とチャットしてても勝手に"I miss you"って出てくるけど、日本人の女の子と話しててそんな簡単に"会えなくてさみしい"なんて言えないよね。恋人じゃあるまいし。

まあ僕は言えるけどねw

難しいなって思ったよ。そんなところまで考えないと、自分は考えてなくても、そうやって考えて行っている人もいるかもしれないもんね。